ルアーメイキング2-2

びっくりA

2021年11月13日 09:59

すっかり秋も深まり、まもなく雪が降り出しそうな季節になりました。

この週末は日曜は晴れの予報ですが、公園の落ち葉拾いがあって朝、釣りには行けません。

今シーズンの釣りはもう終わりでしょうか…

前回、ルアーメイキングの第2段として書き始めた、リアルミノー風のスウィッシャー作りの続きになります。

前回はアルミ箔を貼り付けてコーティングをしたところまで書きましたので、いよいよカラーリングの手順になります。

カラーリングに使う塗料はクレオスのミスターカラーの塗料です。

まずはホワイトでウロコ模様を吹いた背中部分に、クリアのオレンジを吹きます。



ウロコのホワイトがオレンジになるまでしっかりと塗装します。

少しアルミに掛かってもいいので、ボケ足を長くして吹いていきます。

続いて、腹部にホワイトを吹いていきますが、こちらはボケ足を長くしすぎるとアルミ部分の輝きが無くなるので、なるべくアルミに掛からないように細く塗っていきます。



続いて、蛍光オレンジで背中部分を吹いていきますが、こちらも腹部のホワイトと同様に、ボケ足を短く、アルミ部分に掛からないように吹いていきます。



腹部にクリアの紫で模様を吹きますが、トレーシングペーパーなどで自作のマスクを作り、片側ずつ塗っていきます。



クリアオレンジもクリア紫もそれぞれ赤、青、黄のクリアを配合して作っています。

ここまでカラーリングが進んだら、パールブルーで全体を塗装します。
パールブルーは1液のクリアに、粉末の顔料を溶いたものを使います。



ここで、2液ウレタンクリアにパールブルーを溶いたものを吹いてもいいですが、調合する手間と、後片付けの手間を考えて1液クリアを使用しています。

パールブルーを全体に塗ることで、本物の魚らしいヌメリ感が出るように感じます。

特に腹部のホワイトは、パールを吹くことで黄色味を帯びたベージュに近い色合いになるので、多めに吹き付けるようにします。

次に、ポッティングのアイを入れる位置に、目枠となるブラックを吹いていきます。



目枠のブラックは、スポットを吹く要領で二つの円を重ねるように吹いていきます。

目枠が有ると無いとでは、ルアーのできあがりの深みが違う感じがします。
リアル系のアイをシールで貼る場合でも、目枠は入れたほうがいいと思います。

続いて、口の部分にレッドを吹いていきます。
ルアーを寝せて、外側に塗料を逃がすように吹いていくと上手くいきます。



これで一通りカラーリングは終了ですので、ポッティングでアイを入れる前に一度2液ウレタンクリアでトップコートを行います。



アイを入れる前にトップコートを行うのは、前にも説明したかもしれませんが、ポッティングを失敗した場合にトップコートで色止めをしておけば、ポッティングだけをやり直すことができるからです。

せっかくできたカラーリングを、ポッティングの失敗で全てやり直しにしないための安全策です。

それならば、1色塗るごとにトップコートしたら?ってことになりますが、ポッティング以外のカラーリングはエアブラシで行うので、比較的失敗することが少なく、その都度トップコートをする方が手間になるのです。

話はそれましたが、1回目のトップコートを十分に乾かしてから、いよいよ鬼門のポッティングです。

ポッティングは、原液のミスターカラーのイエローを丸棒に付けて、ハンコを押すようにルアーにアイを書くのですが、一発勝負となるため、これがなかなかに難しいのです。

塗料の粘度が薄いと流れるし、量が少ないとイマイチきれいな円にならない。
丸棒は平らなのにルアーは湾曲しているので、きれいに当てるのが難しく、上手くいっても乾かしている間に流れてきたりします。

丸形のマスキングを使って、エアブラシで吹くやり方もあり、その方が失敗は少ないですが、マスキングやエアブラシを用意しなければならないのでその分手間がかかります。

ポッティングの方が手軽ですし、採用しているビルダーさんもいらっしゃるので、何とかその方法を会得したいと思ってやっています。



イエローで白目の部分をポッティングしたら、乾燥させて、ブラックで黒目をポッティングします。

黒目は楊枝の頭か、先を尖らせた丸棒などでポッティングしますが、丸が小さいので、塗料の粘度が低すぎなければ失敗は少ないでしょう。



ポッティングが終わったら、乾燥させて2回目のトップコートを行います。

2回目のトップコートもいつもの2液ウレタンのマルチトップクリアSHです。

最近は、2液ウレタンの吹きつけだけではなかなかトップコートの強度が出ないと感じています。
これは、0.3㎜口径のエアブラシで、推奨の希釈量を超えたシンナーで薄めて吹き付けているためだと思います。

タレが怖くてあまり厚く吹き付けていないのも原因の一つです。

可能であれば、トップコートも1液ウレタンのドブ漬けを行ったほうが強度が出るかもしれません。

ルアーの形状によっては、ドブ漬けの仕上げは無理なものもありますが…

今回は、なるべく推奨の希釈率で、何度も塗り重ねるようにトップコートを行いました。



おかげで、2回目のトップコートでかなりの厚みとツヤができました。

予定ではもう一度2液ウレタンの吹きつけを行うつもりでしたが、3回目でタレが出てしまうと台無しなので、これにてトップコート終了としました。

リップ付きのスピンテールミノーは、基板で作ったリップを2液エポキシ接着剤(30分硬化タイプ)で接着しました。



本当は接着後にトップコートをしたほうが良いのですが…

ヒートンとペラを取付け、リグでフックを取り付けたら完成です。



完成後のお風呂でのスイムテストもまずまずのアクションで、早く実釣で使用してみたいですが…
来年の春になりそうです…

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