2016年04月29日
ロッドメイキング1-29
GWの初日というのに、外は雨風で肌寒いです。
久しぶりのロッドメイキングネタです。
ロッドメイキングのネタもいよいよ佳境に入ってきました。
スレッドのコーティングは、「番外編」で一度リアルタイムに書いているので、内容が一部重複するかもしれません。
ガイドとバットにスレッドを巻き終わったら、スレッドのコーティングを行います。
スレッドの選択に、色止めタイプを選んだ場合はそのままコーティングできますが、色が透けるタイプのスレッドを選択した場合、色止めのための塗料「カラープリザーバー」を塗る必要があります。
もちろん、カラープリザーバーを塗らずに、わざとスレッドの色を透けさせて仕上げる方法もあります。
(左から、色が透けるタイプそのまま、色が透けるタイプにカラープリザーバーを塗ったもの、色止めタイプ。スレッドの色もブランクの色も違うので比較にならないが、真ん中のはスレッドがキラキラしているように見える。)
前にも書いたと思いますが、私は色が透けるタイプのスレッドを巻き、カラープリザーバーを塗って色止めをしてから、コーティングで仕上げるのが一番気に入っています。
この方法だと、色止めタイプには無い、スレッド自体が持つ光沢が、コーティングすることによって輝き、メタリックスレッドを巻いたように美しく仕上がります。
また、色が透けるタイプのスレッドは、コーティング材を吸収して硬化するので、あたかもコーティング材に溶け出したように、一体化して仕上がる感じがするのです。
まあ、人それぞれ好みはあると思いますので、自分の好みの仕上がりを探してみるのも良いと思います。
スレッドのコーティング材ですが、一般的には2液混合のエポキシコーティング材を使います。
一般的にと書いたのは、一部のビルダーさんの中には、UVハードナーと言われる、紫外線を当てると硬化するコーティング材を使用している人もいるからです。
私は使用したことがありませんし、自分のロッドを作るだけのためなら、初期投資が半端なくかかるためお勧めしません。
もし興味がある人があれば、他のサイトを調べてみるとよいでしょう。
はっきり言って私は、みなさんに講釈をたれるほどエポキシコーティング材に精通しているわけではありません。
使ったことがあるのは、フレックスコートとジャストエースくらいです。
使ってみた仕上がりを比べても、大差無い気がします。
今回はジャストエースのJEC-40を使いました。
私がこのエポキシを選んだ基準は、手に入れやすさと、ネットでの評判です。
使ってみての感想は、前にも書いたとおり若干粘度が高すぎると思います。
使用したのが冬の寒い時期で、作業部屋の室温は一ケタ台だったためかもしれません。
2回目のコーティングでは、薄め液を使って希釈しましたが、やっぱり最後のバットの飾り巻きをコーティングするときは、塗りにくさを感じました。
今度は、暖かい時期に試してみるか、同じジャストエースのJUC-50が粘度が低いらしいので、使ってみたいと思っています。
フレックスコートの使用感は、ジャストエースよりも塗りやすかった気がします。
2オンス入りのが少なくなったので、4オンス入りの注ぎ口が尖った容器のものを購入しましたが、確かに計量するときは注ぎやすかったのですが、あっという間にレジンのほうが固まって粉を吹いてきました。
高いお金を出したのに、何回も使わないうちにダメにしてしまいました。
そこで、ライトフォーミュラーの2オンスを購入しようと、マタギさんに注文しましたが在庫が無く、他のネットショップでも探してみたけれど輸入元の問題だったのでしょうか、在庫切れとなっていたため、しばらくロッドメイキングを休んでいました。
以前にブログに書いた、ダイワVIP52MHTを中古で購入した時に、ガイドの程度が悪かったため全て巻き直しました。
そのため、どうしてもコーティング材が早急にほしかったため、近隣の釣具屋に売っていたジャストエースJEC-40を購入したのです。
スレッドのコーティングのやり方については、ジャストエースの動画がユーチューブで紹介されています。
また、このブログでおなじみの富士工業のカタログにも書かれています。
ロッドをロッドドライヤーに掛けて回しながら、2液を混合したエポキシを筆で塗り、アルコールランプであぶって気泡を抜きます。
やり方をざっくり書くとここんな感じですが、一番気をつけなければならないのは、2液の混合をどうやって計量するかです。
硬化剤を多く入れるとがっちりと固まりそうですが、実際には逆で、硬化剤の量がレジンよりも多いと、いつまでも表面がベタベタする硬化不良が起こります。
私は2液の混合には電子天秤を使って行います。
この辺のところは前に番外編-1で書いていますので、その内容を抜粋しておきます。
「 2液の混合は、電子天秤を使って行います。
混合用に注射器がついてきますが、正確に計ることはかなり難しいでしょう。
ジャストエースの動画では注射器を使っていますが、注射器全部に入れて混合しています。
これならある程度の誤差は無くなり、硬化不良も起きないかもしれません。
しかし、1本ロッドを塗る量としては、1mlずつの混合で十分なので、すごく無駄が出ることになります。
2液の混合は体積比で1:1にしなければならないので、天秤を使って体積比1:1を出すには、レジンと硬化材の比重を知る必要があります。-中略-
混合2ml計量で、レジン1mlは約1.156g。硬化材1mlは約0.927g。
硬化材が多いと硬化不良が起きるので、レジン1.16g:硬化材0.92gで計量します。
この量で、ロッド1本分には十分で、硬化不良も起きていません。」
今回は、粘度を下げるために薄め液を使いましたが、できれば最初から粘度の低いジャストエースJUC-50か、フレックスコートのライトフォーミュラーを使ったほうが良い気がします。
気泡を入れないように混ぜ合わせ、なるべく薄めに塗って、何度か塗り重ねるのがきれいに仕上げるコツだと思います。
つづく
久しぶりのロッドメイキングネタです。
ロッドメイキングのネタもいよいよ佳境に入ってきました。
スレッドのコーティングは、「番外編」で一度リアルタイムに書いているので、内容が一部重複するかもしれません。
ガイドとバットにスレッドを巻き終わったら、スレッドのコーティングを行います。
スレッドの選択に、色止めタイプを選んだ場合はそのままコーティングできますが、色が透けるタイプのスレッドを選択した場合、色止めのための塗料「カラープリザーバー」を塗る必要があります。
もちろん、カラープリザーバーを塗らずに、わざとスレッドの色を透けさせて仕上げる方法もあります。
(左から、色が透けるタイプそのまま、色が透けるタイプにカラープリザーバーを塗ったもの、色止めタイプ。スレッドの色もブランクの色も違うので比較にならないが、真ん中のはスレッドがキラキラしているように見える。)
前にも書いたと思いますが、私は色が透けるタイプのスレッドを巻き、カラープリザーバーを塗って色止めをしてから、コーティングで仕上げるのが一番気に入っています。
この方法だと、色止めタイプには無い、スレッド自体が持つ光沢が、コーティングすることによって輝き、メタリックスレッドを巻いたように美しく仕上がります。
また、色が透けるタイプのスレッドは、コーティング材を吸収して硬化するので、あたかもコーティング材に溶け出したように、一体化して仕上がる感じがするのです。
まあ、人それぞれ好みはあると思いますので、自分の好みの仕上がりを探してみるのも良いと思います。
スレッドのコーティング材ですが、一般的には2液混合のエポキシコーティング材を使います。
一般的にと書いたのは、一部のビルダーさんの中には、UVハードナーと言われる、紫外線を当てると硬化するコーティング材を使用している人もいるからです。
私は使用したことがありませんし、自分のロッドを作るだけのためなら、初期投資が半端なくかかるためお勧めしません。
もし興味がある人があれば、他のサイトを調べてみるとよいでしょう。
はっきり言って私は、みなさんに講釈をたれるほどエポキシコーティング材に精通しているわけではありません。
使ったことがあるのは、フレックスコートとジャストエースくらいです。
使ってみた仕上がりを比べても、大差無い気がします。
今回はジャストエースのJEC-40を使いました。
私がこのエポキシを選んだ基準は、手に入れやすさと、ネットでの評判です。
使ってみての感想は、前にも書いたとおり若干粘度が高すぎると思います。
使用したのが冬の寒い時期で、作業部屋の室温は一ケタ台だったためかもしれません。
2回目のコーティングでは、薄め液を使って希釈しましたが、やっぱり最後のバットの飾り巻きをコーティングするときは、塗りにくさを感じました。
今度は、暖かい時期に試してみるか、同じジャストエースのJUC-50が粘度が低いらしいので、使ってみたいと思っています。
フレックスコートの使用感は、ジャストエースよりも塗りやすかった気がします。
2オンス入りのが少なくなったので、4オンス入りの注ぎ口が尖った容器のものを購入しましたが、確かに計量するときは注ぎやすかったのですが、あっという間にレジンのほうが固まって粉を吹いてきました。
高いお金を出したのに、何回も使わないうちにダメにしてしまいました。
そこで、ライトフォーミュラーの2オンスを購入しようと、マタギさんに注文しましたが在庫が無く、他のネットショップでも探してみたけれど輸入元の問題だったのでしょうか、在庫切れとなっていたため、しばらくロッドメイキングを休んでいました。
以前にブログに書いた、ダイワVIP52MHTを中古で購入した時に、ガイドの程度が悪かったため全て巻き直しました。
そのため、どうしてもコーティング材が早急にほしかったため、近隣の釣具屋に売っていたジャストエースJEC-40を購入したのです。
スレッドのコーティングのやり方については、ジャストエースの動画がユーチューブで紹介されています。
また、このブログでおなじみの富士工業のカタログにも書かれています。
ロッドをロッドドライヤーに掛けて回しながら、2液を混合したエポキシを筆で塗り、アルコールランプであぶって気泡を抜きます。
やり方をざっくり書くとここんな感じですが、一番気をつけなければならないのは、2液の混合をどうやって計量するかです。
硬化剤を多く入れるとがっちりと固まりそうですが、実際には逆で、硬化剤の量がレジンよりも多いと、いつまでも表面がベタベタする硬化不良が起こります。
私は2液の混合には電子天秤を使って行います。
この辺のところは前に番外編-1で書いていますので、その内容を抜粋しておきます。
「 2液の混合は、電子天秤を使って行います。
混合用に注射器がついてきますが、正確に計ることはかなり難しいでしょう。
ジャストエースの動画では注射器を使っていますが、注射器全部に入れて混合しています。
これならある程度の誤差は無くなり、硬化不良も起きないかもしれません。
しかし、1本ロッドを塗る量としては、1mlずつの混合で十分なので、すごく無駄が出ることになります。
2液の混合は体積比で1:1にしなければならないので、天秤を使って体積比1:1を出すには、レジンと硬化材の比重を知る必要があります。-中略-
混合2ml計量で、レジン1mlは約1.156g。硬化材1mlは約0.927g。
硬化材が多いと硬化不良が起きるので、レジン1.16g:硬化材0.92gで計量します。
この量で、ロッド1本分には十分で、硬化不良も起きていません。」
今回は、粘度を下げるために薄め液を使いましたが、できれば最初から粘度の低いジャストエースJUC-50か、フレックスコートのライトフォーミュラーを使ったほうが良い気がします。
気泡を入れないように混ぜ合わせ、なるべく薄めに塗って、何度か塗り重ねるのがきれいに仕上げるコツだと思います。
つづく