2016年09月29日
ルアーメイキング1 ー序章2ー
前回、まさかの続きとなってしまった、序章の後編になります。
今まで、いかにしてルアー作りに係わってきたか、昔話をしてきましたが、前回、セルロースセメントで仕上げたルアーがなぜ作品として残っていないかの話をしました。
第一期のルアー作りが高校卒業まで続いたと書きましたが、高校卒業と同時に就職してアパート暮らしをしたため、ルアー作りの道具は実家に置いてきたので一時中断せざるを得なかったのです。今から30年も前の話になります。
第二期のルアー作りは、実家に戻ってしばらくしてから再開しました。
その頃、丁度仲間内で釣りクラブを作ったり、大会を開いたりしてバス釣りのブームが来ていました。巷でも第二期のバス釣りブームが起こった頃でした。
90年代の中頃、ズイールやバルサ50などのハンドメイド系のルアーのブームが来ていたこともあり、第二期のルアー作りはトップウォータープラグ中心になっていきました。
ズイールもバルサ50も人気があってなかなか手に入らない。手に入らないものは自分で作ってしまおうと思ったのです。

第二期の作品 ズイールの影響が色濃く出ている
トップウォータープラグはミノーに比べると、アルミ箔を貼る必要も無いし、リップを付ける必要も無いので容易に作ることができます。
また、スイッシャーのペラなどのパーツを付ければ、ある程度見栄えも良くなりますし、そこそこのアクションも出せます。
素人がルアーメイキングするにはトップウォータープラグの方が作りやすいのです。
そして、第二期になって大きく変わったことは、トップコートにウレタンクリアーを使ったことです。

1液ウレタンクリアー 最初に買ったものは紫外線でひどく黄変した
セルロースセメントの弱点である(利点でもあるのだが…)硬化したあとに溶剤に犯される性質が、ウレタンクリアーには無いのです。
その頃使っていたのは1液のウレタンクリアーですが、一度硬化するとシンナーをかけても溶け出さないのです。
また、塗装を終えたルアーに、ウレタンクリアーを吹き付けて乾かすと、次はどぶ漬けしても色流れしないので、厚く艶々とした被膜ができるのです。
第二期のルアー作りは、下地作りをセルロースセメントで行い、塗装後に1液ウレタンクリアーのスプレーで色止めし、ウレタンどぶ漬けで仕上げる方法をとっていました。
この方法はある程度上手く行き、塗装後の色流れも、トップコート表面のくすみも無かったので、残っている作品は多くあります。
そして、なによりも良かったのは、この第二期に作ったルアーで、初めてブラックバスを釣り上げることができたことです。
この頃は、車で2時間位の距離にバスの釣れる野池が多くあり、プレッシャーの低い野池では、結構いい釣りができたのです。
そんな野池で、友達に頼まれて作ったペンシルベイトが、ファーストバスを釣ってきたのです。
釣ったのは自分では無かったのですが、自分が釣ったようにうれしかったのを覚えています。
自分で自分のハンドメイドルアーを使って初めて釣った魚は覚えていないのですが…

第二期の頃使っていたバイブル
ある程度のルアーも作れるようになって、魚も釣れるようになってきた第二期のルアー作りも、結婚とともになかなかできなくなってきます。
それは、結婚して借家住まいになったことにより、ルアーの塗装作業が行えなくなったからです。
新築では無いにしても、さすがに借家でエアブラシはまずいでしょう。
また、上の子も生まれて、赤ちゃんがいるのにシンナー臭がするのもいかがなものかと…
ということで、借家住まいの5年位はルアー作りも中断しておりましたが、家を新築したのをきっかけに、第三期のルアー作りが始まったのです。
ルアー作りを再開するために家を建てたと言っても過言では無いです。(ウソですが)
ただ、家を建てるときには、絶対に今の小部屋を作ってもらうことだけは譲れなかったのも事実です。

第三期の作品 バルサ50の影響が色濃く出ている
第三期の初期の頃は、第二期のルアー作りをそのままやっていましたが、今は違う方法でルアーを作っています。
それは追々説明したいと思いますが、第二期のルアー作りで一番の問題は、コストがかかることでした。
1液ウレタンクリアーは空気中の湿気で硬化すると言われていますが、しばらく使わないで放置していると、ビンの中で固まってしまいます。
そして、ウレタンの性質上、1度固まってしまうとセルロースセメントのように薄め液で溶かしてゆるくすることができないのです。
また、ウレタンにどぶ漬けしたあとのルアーから垂れる液は、ビンに戻すことはタブーで、これをやると空気中の湿気をビンに残ったウレタンに取り込むことになり、残ったウレタンがすぐに硬くなって使えなくなります。
どぶ漬けした垂れはどこか別の容器に捨てなければならない上、どんなに上手に使っても、容器の半分くらいまで使うと固まって使えなくなるのです。
高い1液ウレタンですが、半分以上はぶちゃりな訳です。
そして、色止めに使うウレタンスプレーも、すぐにノズルが詰まってしまうため、中身が残ったまま使えなくなったりします。
ということで、第三期のルアー作りで大きく変わったところは、トップコートに2液ウレタンを使うことになったことです。

2液ウレタンクリアー ロッドメイキングにも使用する
2液ウレタンであれば、硬化剤を混ぜない限り硬化しないので、塗料を無駄にすることが無いと思ったのです。
しかし… 2液ウレタンは少量しか混ぜ合わせないので、どぶ漬けができないという欠点があり、ルアー作りの手順を全て見直す必要がでてきました。
その、試行錯誤にかかったコストは、1液ウレタンを使い続けるよりも余計にかかったかもしれません。
でも、その試行錯誤も楽しみの内ですので、これでいいんです!
ということで、ようやく次回からルアー作りの解説に入れるかな?
今まで、いかにしてルアー作りに係わってきたか、昔話をしてきましたが、前回、セルロースセメントで仕上げたルアーがなぜ作品として残っていないかの話をしました。
第一期のルアー作りが高校卒業まで続いたと書きましたが、高校卒業と同時に就職してアパート暮らしをしたため、ルアー作りの道具は実家に置いてきたので一時中断せざるを得なかったのです。今から30年も前の話になります。
第二期のルアー作りは、実家に戻ってしばらくしてから再開しました。
その頃、丁度仲間内で釣りクラブを作ったり、大会を開いたりしてバス釣りのブームが来ていました。巷でも第二期のバス釣りブームが起こった頃でした。
90年代の中頃、ズイールやバルサ50などのハンドメイド系のルアーのブームが来ていたこともあり、第二期のルアー作りはトップウォータープラグ中心になっていきました。
ズイールもバルサ50も人気があってなかなか手に入らない。手に入らないものは自分で作ってしまおうと思ったのです。

第二期の作品 ズイールの影響が色濃く出ている
トップウォータープラグはミノーに比べると、アルミ箔を貼る必要も無いし、リップを付ける必要も無いので容易に作ることができます。
また、スイッシャーのペラなどのパーツを付ければ、ある程度見栄えも良くなりますし、そこそこのアクションも出せます。
素人がルアーメイキングするにはトップウォータープラグの方が作りやすいのです。
そして、第二期になって大きく変わったことは、トップコートにウレタンクリアーを使ったことです。

1液ウレタンクリアー 最初に買ったものは紫外線でひどく黄変した
セルロースセメントの弱点である(利点でもあるのだが…)硬化したあとに溶剤に犯される性質が、ウレタンクリアーには無いのです。
その頃使っていたのは1液のウレタンクリアーですが、一度硬化するとシンナーをかけても溶け出さないのです。
また、塗装を終えたルアーに、ウレタンクリアーを吹き付けて乾かすと、次はどぶ漬けしても色流れしないので、厚く艶々とした被膜ができるのです。
第二期のルアー作りは、下地作りをセルロースセメントで行い、塗装後に1液ウレタンクリアーのスプレーで色止めし、ウレタンどぶ漬けで仕上げる方法をとっていました。
この方法はある程度上手く行き、塗装後の色流れも、トップコート表面のくすみも無かったので、残っている作品は多くあります。
そして、なによりも良かったのは、この第二期に作ったルアーで、初めてブラックバスを釣り上げることができたことです。
この頃は、車で2時間位の距離にバスの釣れる野池が多くあり、プレッシャーの低い野池では、結構いい釣りができたのです。
そんな野池で、友達に頼まれて作ったペンシルベイトが、ファーストバスを釣ってきたのです。
釣ったのは自分では無かったのですが、自分が釣ったようにうれしかったのを覚えています。
自分で自分のハンドメイドルアーを使って初めて釣った魚は覚えていないのですが…

第二期の頃使っていたバイブル
ある程度のルアーも作れるようになって、魚も釣れるようになってきた第二期のルアー作りも、結婚とともになかなかできなくなってきます。
それは、結婚して借家住まいになったことにより、ルアーの塗装作業が行えなくなったからです。
新築では無いにしても、さすがに借家でエアブラシはまずいでしょう。
また、上の子も生まれて、赤ちゃんがいるのにシンナー臭がするのもいかがなものかと…
ということで、借家住まいの5年位はルアー作りも中断しておりましたが、家を新築したのをきっかけに、第三期のルアー作りが始まったのです。
ルアー作りを再開するために家を建てたと言っても過言では無いです。(ウソですが)
ただ、家を建てるときには、絶対に今の小部屋を作ってもらうことだけは譲れなかったのも事実です。

第三期の作品 バルサ50の影響が色濃く出ている
第三期の初期の頃は、第二期のルアー作りをそのままやっていましたが、今は違う方法でルアーを作っています。
それは追々説明したいと思いますが、第二期のルアー作りで一番の問題は、コストがかかることでした。
1液ウレタンクリアーは空気中の湿気で硬化すると言われていますが、しばらく使わないで放置していると、ビンの中で固まってしまいます。
そして、ウレタンの性質上、1度固まってしまうとセルロースセメントのように薄め液で溶かしてゆるくすることができないのです。
また、ウレタンにどぶ漬けしたあとのルアーから垂れる液は、ビンに戻すことはタブーで、これをやると空気中の湿気をビンに残ったウレタンに取り込むことになり、残ったウレタンがすぐに硬くなって使えなくなります。
どぶ漬けした垂れはどこか別の容器に捨てなければならない上、どんなに上手に使っても、容器の半分くらいまで使うと固まって使えなくなるのです。
高い1液ウレタンですが、半分以上はぶちゃりな訳です。
そして、色止めに使うウレタンスプレーも、すぐにノズルが詰まってしまうため、中身が残ったまま使えなくなったりします。
ということで、第三期のルアー作りで大きく変わったところは、トップコートに2液ウレタンを使うことになったことです。

2液ウレタンクリアー ロッドメイキングにも使用する
2液ウレタンであれば、硬化剤を混ぜない限り硬化しないので、塗料を無駄にすることが無いと思ったのです。
しかし… 2液ウレタンは少量しか混ぜ合わせないので、どぶ漬けができないという欠点があり、ルアー作りの手順を全て見直す必要がでてきました。
その、試行錯誤にかかったコストは、1液ウレタンを使い続けるよりも余計にかかったかもしれません。
でも、その試行錯誤も楽しみの内ですので、これでいいんです!
ということで、ようやく次回からルアー作りの解説に入れるかな?