2016年10月01日
ルアーメイキング1-1(木材の選択)
本日ガウじいさんにフラれたため、釣りには行きませんでした。
ルアーメイキングの記事を書こうと思い序章から書き始めましたが、まさかこんなに話が長くなるとは…
もっと書きたいことはあるのですが、それはまた本題の中で触れていこうと思います。
序章が2回も続き、ルアー作りも先に進んでいますので、後追いの記事になりますがルアーメイキングの本題に入ります。
まず、ルアーを作るための材料の話ですが、材料はもちろん木材を使います。
どの木材を使えばいいかというと、大きく分けるとバルサ材とハードウッド材の2種類を使います。

左から:バルサ材、アユース材、バスウッド材
バルサ材は柔らかくて加工がしやすいですが、ルアーとして使うには表面を硬くコーティングする必要があります。
フックを付けるためには、ヒートンを打つために別の木材を埋め込むか、ワイヤーを通す必要があります。
また、比重が軽いためウエイトを入れるか、ウエイトの変わりとなるパーツを付ける必要があります。
一方、ウエイトが多く入れられるので、偏った浮き方のルアーを作ることも可能ですし、多くのパーツを付けることも可能です。
ハードウッド材は硬くて加工がしづらい分、コーティングはそれほど厚くする必要は無く、一部の木材を除いてはそのままヒートンを打つことができます。
比重が重い分、ウエイトやパーツは多く付けられませんので、極端な浮き方のルアーを作るのには向きません。
バルサは軽くキビキビとした動きのルアー、ハードウッド材は重く水をかむような動きのルアーに向いています。

ハードウッドで作ったルアー
どんなルアーを作るかによって、材料を選択することになりますが、私の場合はスイシャーや羽物などのパーツを多く付けるときはバルサ材を使い、ペンシルなどのパーツをあまり付けないときはハードウッド材を使うことが多いです。
ただ、一概にはいえませんが、どちらかと言えば最近はバルサ材を多く使用しています。

バルサで作ったルアー
今回は、S字系ジョイントペンシルを作っていきますので、ハードウッド材を選択しました。
ハードウッド材と言っても色々と種類がありますが、私は最近ルアーメイキング用として売られているアユース材かバスウッド材を使うようになりました。
理由は、加工がしやすいことと、木目があまりないのでペーパー掛けした後の木肌がきれいだからです。
木目がきつく、ペーパー掛けした後の木肌が荒れていると、コーティングだけではなかなか消せず、仕上がりに影響をしてきます。
やっぱり、それ専用のものはそれなりに優れているように思います。値段が高いのが辛いですが…
アユース材とバスウッド材について、私が感じたことをインプレすると、
アユース材は
・柔らかく加工がしやすい。
・ヒートンは効くが、打ち直しをすると効きが悪くなる。
・材質が少し荒くペーパー掛けした後の細かい穴が気になる。
・比重は軽め。
バスウッド材
・少し硬く加工がしずらい。
・ヒートンは良く効き、打ち直し後も良く効く。
・木目が細かく木肌がきれい。
・比重は重め。
これも、どちらを選択するかは、作るルアーによって変わってくると思いますが、アユース材はリグを組むときと、下地のコーティングに少し気を遣った方が良いように思います。
バスウッド材はそこまで気を遣う必要はありませんが、その分加工には力が必要です。
ということで、今回のジョイントペンシルにはバスウッドの板材を選択しました。
ところで、ルアー用の木材には丸棒タイプと角材タイプのものが売られています。
ペンシルベイトなどの円筒形のルアーを作るときには丸棒タイプのものを使いたくなりますが、私は角材タイプのものをお勧めします。

丸棒と角材 角材はセンターにラインが引けるので削っていく時の目印になる
丸棒タイプのものは、適当な長さにカットして前と後ろを細く削ればルアーの形ができそうですが、そう単純にはいきません。
それは、丸棒のカット面の円は、正しくセンターが出せないからです。
実際に削っていくときの目標となるセンターが正確に出せないため、見た目の感覚だけで削っていくと前後のゆがみ出てきます。
私は、五円玉を丸棒の真ん中に来るようにあててみて、五円玉の穴からマーキングしてそこを目標に削るようにしていました。
それでも正確に円の中心とは言えず前後のゆがみが生じました。
また、ヒートンを打つときや、ウエイトを入れる時は、円の中心に向かって穴をあけなければルアーが傾いて浮くことになりますが、丸棒タイプのものだと、これも感覚であけることになります。

始めから丸く削ってある材には、グラスアイを入れる穴をあけるのも感覚、その真裏に来なければならないヒートンの位置も感覚であけなければならないのです。
さらに言えば、機械で丸く削られた木材が本当に真円なのかもあやしいもので、それを基準に感覚だけでルアーを削ることは、ゆがんだルアーを作る危険性があるのです。
一方、角材の場合はどうでしょう。
正方形の場合は対角線の交点が中心となります。丸く削りたいのであれば、その中心にコンパスを当てれば円の墨線が引けます。

角材の側面に中心線を引けば削っていくときの目印になりますし、中心線上に垂直に穴をあければヒートンやウエイトをまっすぐ入れることができます。
グラスアイを入れる穴や、羽物のウイングパーツを入れる穴も、角材の時にマーキングしておけば正確にあけることができます。
つまり、自分が設計したとおりに、より正確にルアーを作りたいのであれば、角材に墨線を引いてから削っていく方がいいのです。
ただ、角材から削っていく方が木材を多く削らないとダメなのも事実ですし、円筒形に削るためには道具と技術が必要になります。
今回は円筒形のルアーでは無く、シャッド形のルアーですので関係ありませんが、円筒形のルアーを作るときにも、角材を使用することをお勧めします。
つづく
ルアーメイキングの記事を書こうと思い序章から書き始めましたが、まさかこんなに話が長くなるとは…
もっと書きたいことはあるのですが、それはまた本題の中で触れていこうと思います。
序章が2回も続き、ルアー作りも先に進んでいますので、後追いの記事になりますがルアーメイキングの本題に入ります。
まず、ルアーを作るための材料の話ですが、材料はもちろん木材を使います。
どの木材を使えばいいかというと、大きく分けるとバルサ材とハードウッド材の2種類を使います。

左から:バルサ材、アユース材、バスウッド材
バルサ材は柔らかくて加工がしやすいですが、ルアーとして使うには表面を硬くコーティングする必要があります。
フックを付けるためには、ヒートンを打つために別の木材を埋め込むか、ワイヤーを通す必要があります。
また、比重が軽いためウエイトを入れるか、ウエイトの変わりとなるパーツを付ける必要があります。
一方、ウエイトが多く入れられるので、偏った浮き方のルアーを作ることも可能ですし、多くのパーツを付けることも可能です。
ハードウッド材は硬くて加工がしづらい分、コーティングはそれほど厚くする必要は無く、一部の木材を除いてはそのままヒートンを打つことができます。
比重が重い分、ウエイトやパーツは多く付けられませんので、極端な浮き方のルアーを作るのには向きません。
バルサは軽くキビキビとした動きのルアー、ハードウッド材は重く水をかむような動きのルアーに向いています。

ハードウッドで作ったルアー
どんなルアーを作るかによって、材料を選択することになりますが、私の場合はスイシャーや羽物などのパーツを多く付けるときはバルサ材を使い、ペンシルなどのパーツをあまり付けないときはハードウッド材を使うことが多いです。
ただ、一概にはいえませんが、どちらかと言えば最近はバルサ材を多く使用しています。

バルサで作ったルアー
今回は、S字系ジョイントペンシルを作っていきますので、ハードウッド材を選択しました。
ハードウッド材と言っても色々と種類がありますが、私は最近ルアーメイキング用として売られているアユース材かバスウッド材を使うようになりました。
理由は、加工がしやすいことと、木目があまりないのでペーパー掛けした後の木肌がきれいだからです。
木目がきつく、ペーパー掛けした後の木肌が荒れていると、コーティングだけではなかなか消せず、仕上がりに影響をしてきます。
やっぱり、それ専用のものはそれなりに優れているように思います。値段が高いのが辛いですが…
アユース材とバスウッド材について、私が感じたことをインプレすると、
アユース材は
・柔らかく加工がしやすい。
・ヒートンは効くが、打ち直しをすると効きが悪くなる。
・材質が少し荒くペーパー掛けした後の細かい穴が気になる。
・比重は軽め。
バスウッド材
・少し硬く加工がしずらい。
・ヒートンは良く効き、打ち直し後も良く効く。
・木目が細かく木肌がきれい。
・比重は重め。
これも、どちらを選択するかは、作るルアーによって変わってくると思いますが、アユース材はリグを組むときと、下地のコーティングに少し気を遣った方が良いように思います。
バスウッド材はそこまで気を遣う必要はありませんが、その分加工には力が必要です。
ということで、今回のジョイントペンシルにはバスウッドの板材を選択しました。
ところで、ルアー用の木材には丸棒タイプと角材タイプのものが売られています。
ペンシルベイトなどの円筒形のルアーを作るときには丸棒タイプのものを使いたくなりますが、私は角材タイプのものをお勧めします。

丸棒と角材 角材はセンターにラインが引けるので削っていく時の目印になる
丸棒タイプのものは、適当な長さにカットして前と後ろを細く削ればルアーの形ができそうですが、そう単純にはいきません。
それは、丸棒のカット面の円は、正しくセンターが出せないからです。
実際に削っていくときの目標となるセンターが正確に出せないため、見た目の感覚だけで削っていくと前後のゆがみ出てきます。
私は、五円玉を丸棒の真ん中に来るようにあててみて、五円玉の穴からマーキングしてそこを目標に削るようにしていました。
それでも正確に円の中心とは言えず前後のゆがみが生じました。
また、ヒートンを打つときや、ウエイトを入れる時は、円の中心に向かって穴をあけなければルアーが傾いて浮くことになりますが、丸棒タイプのものだと、これも感覚であけることになります。

始めから丸く削ってある材には、グラスアイを入れる穴をあけるのも感覚、その真裏に来なければならないヒートンの位置も感覚であけなければならないのです。
さらに言えば、機械で丸く削られた木材が本当に真円なのかもあやしいもので、それを基準に感覚だけでルアーを削ることは、ゆがんだルアーを作る危険性があるのです。
一方、角材の場合はどうでしょう。
正方形の場合は対角線の交点が中心となります。丸く削りたいのであれば、その中心にコンパスを当てれば円の墨線が引けます。

角材の側面に中心線を引けば削っていくときの目印になりますし、中心線上に垂直に穴をあければヒートンやウエイトをまっすぐ入れることができます。
グラスアイを入れる穴や、羽物のウイングパーツを入れる穴も、角材の時にマーキングしておけば正確にあけることができます。
つまり、自分が設計したとおりに、より正確にルアーを作りたいのであれば、角材に墨線を引いてから削っていく方がいいのです。
ただ、角材から削っていく方が木材を多く削らないとダメなのも事実ですし、円筒形に削るためには道具と技術が必要になります。
今回は円筒形のルアーでは無く、シャッド形のルアーですので関係ありませんが、円筒形のルアーを作るときにも、角材を使用することをお勧めします。
つづく